【あいすぶれいく vol.7】 たかが草野球、されど企業チーム④

先日9日に続いての投稿。

勤務先の月イチ練習草野球チームをどのように「効果的に」「辞めると言われないように」「工夫して」「飽きさせないように」強くしていったのか…、の第4弾。平成24年9月のチーム常設化以降~翌年の大会直前までの道のり(後編)です。

【春季-3月から5月-】

この時期からは再びグラウンド練習に切り替え、ノックとシート打撃に重点を置くことにしました。ノックについてはまだこの時点では部員個々のポジションは決めず、内野外野の適性も考慮に入れず、全員サードでの守備を基礎として、冬季に実施したトレーニングの成果をグラウンド上で発散させることにしました。

ここで非常に興味深かったのは、たかだか「月イチ」の練習とはいえ、冬季トレーニングに参加した者と業務等の都合で殆ど参加できなかった者とではその差は歴然としていたことでした。特に前者の大半はゴロ処理時のいわゆる「腰高」がまったく見受けられず、なおかつ「足を運んで前で捕る」という意識が高く、常設化直後とはまるっきり別人の守備をしていたことでした(驚×3)。

【大会に向けて-仕上げの6月から8月-】

この時期には部員個々のポジション固定化を図るとともに、大会では野手も兼任する3人の投手による継投でのゲームプランを組んでいたため、それぞれの投手におけるポジショニング(守備位置の入れ替え)を確認させ、特に内野陣は必ずそれぞれのパターンにおいてゲームノックを実施し、「体験」させました。

打撃においては、シート打撃をさらに発展させ、1アウト3塁を想定して「必ずゴロを打つ」ことを実践させました。3塁走者も走塁練習を兼ねて必ず配置し、内野陣の守備位置や打球の方向や強弱等により、どんどんアウトになっていいので、いかに本塁を陥れるか(時には進塁しない)という練習を部員全員に体験させました。同時に守備陣には、時として「7回裏1対1同点」や「7回裏4対0でリード」等、定番的な状況を想定した守備練習も実践させました。

その他これ以外には…

・わざとゴロをエラーして落ち着いて送球までの処理をさせるファンブル対処。

・全員参加型での盗塁練習(リードの取り方、左投手対策も含む)や、右利き左利き関係なしのダブルプレイ、中継プレイ(ワンバウンド返球の徹底)の連携練習。

・果ては全員マウンドに立って、プレートの踏み方、投手としての牽制球の仕方。

などなど、捕手以外のほぼすべてのポジションの苦労や難しさを全員に実際に体験させることで、相互理解を深める手法を取りました。